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現に今の自分はそれが出来る。
「羽根?」
だがこの女性には決定的な違いがあった、それは人間には有るはずが無い数枚の薄く翠に輝く羽根が広がっていた。
昆虫や鳥のモノとは明らかに違う。
しかしそれは羽根としか表現のしようの無い物が、大きく分けて六枚、彼女の背中に備わっていた。
いったいこの女性は何者なのか。
「……だれ?」
反射的にそんな問いを発していた。
普通であれば恐いと感じる事だが不思議と俺はその女性を恐いと感じる事は無かった。
それはその女性が幼い俺でも見とれてしまうほど美しかったからか、それとも女性が優しく微笑んでいたからか……
もしかしたらその両方のおかげで俺は恐怖を感じなかった。
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