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それから悠は俺を見据えて
「もしそうだったとしても証拠がないじゃないですか。そんな根拠の無いことを言われ続けるのは俺だって不愉快です」
心なしか言葉に棘があるように感じた
しかし何故か次に投げかけられたのは質問だった
あれだけしつこく訊かれれば気になるのも分からなくはないが、本当のことを教えるのは恥ずかしい
だって目の前の奴は長谷川だと思っているから
でも上手い嘘もおもいつかない
ぱっと俺の口から出たのは「俺の目標だから」だった
俺の目標発言に疑問を感じたのか再び質問される
続きを言うかどうか俺は迷ったが俺の中の何処かで吹っ切れた
(ここまで来たらもうどうにでもなれ…ッ)
いままであったこと心境の変化を言い切ると悠は俺から目を逸らした
心なしか顔が赤い気がしたがこの場所が少し暗いためはっきりとは分からなかった
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