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悠希のデビューのきっかけは突然やってきた
いつもと同じ学校が終わってからの帰り道
道端に5才ぐらいの男の子が落ち着かない様子でキョロキョロしていた
道行く人はその子に気付くけど見ないふり
世の中って冷たいなと悠希は感じた
悠希は特に急いだ用事も無かったため、その男の子に声を掛けた
そしたらその男の子は緊張の糸が切れた様に急に泣き出してしまった
ビックリした悠希は思い付きで男の子側にしゃかみ込んで目線を合わせた
一向に泣き止む様子のない男の子を見ながらどうにかして泣き止む方法はないかと考える。
ふと頭によぎったのはその時期に放送されてた戦隊物のOP局
サビ程度しか知らなかったが男の子の耳に悠希の声は届いた
男の子の表情はぱっと明るい笑顔になっていった
泣き止んだ男の子から話を聴いてみると買い物にきていたが母親とはぐれてしまったらしく、男の子と歌いながら悠希はその場所で母親を待つことにした
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