…過去話等_

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「イェソド、貴方は私の息子であり家族であり、何より大切な存在です。 もちろんケテルもコクマーも皆大切な存在です。 ……これでは答えになっていませんか?」 「…分かりまセン。 僕も父上大好きデス、大切デス。 でも僕は食べられちゃうんデス、ここにそう書いてありマスどうしてデスカ? 何故神は僕を造ったんデスカ?何故僕は父上の子供なんデスカ?」 「その分厚い紙に書いてある事は人間が創造として生んだ話です、信じてはいけません。 貴方が私の子である限り、そこに理由など必要ないでしょう。 もし本当に食べられるような事があれば…イェソド、貴方は私が必ず守ります」 ある日を境に感情を無くした我が子。 その理由は分かっている。 分かっていながら何も出来なかった。 「…では父上の事は誰が守るのデスカ?」 「私はもう、いいのです」 あぁ、これが私の悪い癖なのかもしれない。 END.
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