▼72D参加キャラ_

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▼ソロモンとの過去:フリューゲル 小高い丘の上。 今日もいつも通り空を見ていた。 太陽が顔を出し、鳥達が鳴きはじめ、そして太陽が地上を見下ろす。 人間や動物達の声が楽しそうに響く。 安心した太陽は地へ沈み、暗い地上を月が見守る。 何年経っても変わらぬ風景。 「なんだ?お前さん…毎日毎日空を見ているな、何かいるのか?」 「…アンタも毎日毎日ここに来ているな。 暇なのか馬鹿なのか。」 毎日暇そうにくる人間の名は「ソロモン」 彼はそう名乗った。 「人間ってやつは暇なんだ。 特に俺なんかは暇で暇で仕方がないんだよねぇ…(王様だし) …何をそんなに悲しんでる?」 「……自然は変わらない。何年も何年も同じなのに……全て人間によって変えられている。」 「そりゃ技術も発達するだろうしねぇ…」 「アンタは馬鹿か。 …昔ここは綺麗な丘だった。小川もあった。綺麗な魚も動物もいた。それがどうだ…今やこの有り様だ。 草木は朽ち、水は枯れ、動物の気配すらない。」 「お前さんの気持ちは分かる。 でもね、昔を残したまま発展する事は難しいんだ。 俺達だって、頑張ってる」 「………理解し難いな。」 それから毎日毎日ソロモンはやって来た。 1日経つごとに会話が長くなっている…気がする。 「ちょっとどうしたのその傷!悪魔祓いにやられたのか?」 「…気にするな。 …悪魔は人間なんかより治癒力がある…あと数分で元に戻る。」 「だめだだめだ! 悪魔だって傷口に菌が入ったら悪化しちまうだろ!?」 人間は単純で脆い生き物だ。 「アンタ…頭おかしいだろ。」 「え?何…変な形してる?」 「馬鹿か。そっちじゃない中身だ。 ……こんな物好きなやつははじめてだ。」 他人にすぐ感情移入する。 理解し難い生き物。 「あーお前さんやっと笑ったな!やっぱあれだよあれ! 笑った方がいい!」 「!!黙れソロモン。笑ってなんかいない」 「あーやっと名前呼んでくれたな!呼んでもらえないままで終わるかと思ったー」 ー…終わる。 そうだ、生き物には終わりがある。 はじまりがあるからこその終わり。 →つづく
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