12人が本棚に入れています
本棚に追加
発生
-時間は少し遡る。
「…またパトカーか」
目の前を走って行ったパトカーを見ながら、スーツ姿の男が呟いた。
「新聞じゃあ、最近ラクーンシティで変な事件が起きてるらしいしな…。何で態々日本から遠いこんな田舎町まで出張しなゃならんのかね…?まぁ、こんな時でも無いと【これ】は持てないから、仕方無いが…まだ2週間もあるし、また何時もの通りに過ごすか」
そう言いながら出張先の会社を目指して歩き出した。
「はは、今日も仕事お疲れさんってね」
「だな、この後はいつものか?」
仕事を終えた後、本社から出張に出された仕事の同僚の1人と一緒にとある店に向かっていた。
「あぁ、これを使いたいしな。岡本だってするだろ?」
「まぁ、な…。鈴木は相変わらずにマニアだな。まぁ、俺もか」
そう言いながら岡本と呼ばれた男は鈴木と読んだ男に冗談を交えながら答える。
「仕方無いだろ?好きなもんは好きなんだからさ。…おっと」
鈴木と岡本が話してると、またパトカーが走っていた。
「…またパトカーか」
「今日はやけに多いな?一緒に営業してる時も何台か見たよな」
「岡本よ、俺は朝から見てるぞ。しかも夜になるにつれてサイレン鳴らしたパトカーが多くなってる。こりゃ何かあるな」
「かもな、最近じゃ此処で暴力事件やら女性が行方不明になってる事件とかが発生してるからな。気をつけて夜は帰らねぇとな」
「んだな、…お。そろそろか、今日もどっちがうまく当てるか賭けるか?」
「良いねぇ…。まぁ、また俺の勝ち越しだな。」
「言ってろ!」
そう言いながら2人は何時もの店へと入って行った。
最初のコメントを投稿しよう!