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男は音をたてながら立ち上がる。
「動くな!両手を頭の後ろに当てて壁側を向け!」
銃を突き付けて怒鳴る。
「…ア…アア…」
「と…止まれ!」
銃を突き付けられているにも構わず、男は両手をマックに向けてゆっくりと歩く。
再び怒鳴るが構わずに向かって来る。
「止まれ!止まらないと撃つぞ!?」
しかし変わらずに近付く男。
「…警告はした」
-バン、バン-
マックは男の右足と左肩に一発づつ撃つ。
「なっ、何!?」
マックは驚愕した。
元々そんなに広い場所ではない為、男の動きを止める為に銃を撃った。
にも関わらず、男は少しよろめいた程度で、すぐにまたマックに近付く。
「…仕方ない」
マックは男の額に標準を定める。
「何だ…その眼は?」
マックは男の眼に驚いた。
先程までは口と近付く事に意識が集中していたが、狙いを定める為に顔を見た時、眼に意識を取られた。
男の眼は白い…と言うより、まるで死んだ魚の様に濁っていた。
マックは知らず知らずに後ろに下がる。
…恐怖に飲まれて。
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