カエサルとして

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見事にハモった台詞に驚いていると、一人の男が話しかけて来た。 男「カエサル陛下、私がこの度側近役を賜りました、アウグストゥスでございます。」 カエサル(誠也)「アウグストゥスってカエサルの下っ端だったか?」 アウグストゥス「いえいえ、名前がアウグストゥスでして、実在のあの人とは、関係ありません。」 カエサル「え!?cpuが答えた!?」 cpuのキャラクターが人間に答えるなんてこと、聞いたことない。 アウグストゥス「いえいえ、私はcpuじゃありません。私も、貴方と同じプレイヤーです。 いや、正確にはサポートキャラといったところでしょうか。」 カエサル「そ、そうなのか?」 アウグストゥス「各プレイヤーに一人ずつ側近が就いてまして、ゲームのアドバイスをしていったり、不正があれば強引にリタイアさせたりします。」 カエサル「なんか、随分詳しいな。」 もしかして、この人は… アウグストゥス「いや、何しろ私このゲームを作った『フランクリンコンツェルン』の一般社員でして。貴方が不正をしないかの監視も任務の一つなのです。」 なるほど、…?…ということは? カエサル「アウグストゥスは、アメリカ人なのか?」 アウグストゥス「正に、その通りです。このゲームは全世界の言葉を自動翻訳出来るようになっていますので、お互い言葉に困ることはありません。」 よく出来てるな……
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