ホワイトノート

1/29
前へ
/29ページ
次へ

ホワイトノート

『おはよ』  私の大切な人の記憶は、一日で消えてしまう。 『……おはよう』  だから毎朝、目が覚めた彼の中に“私”はいない。 『私の名前はね、』  朝の彼にとって“私”は全く知らない人なはずなのに、 『そうなんだ……じゃあ、今日一日よろしくね』 彼は私の言葉を疑わない。
/29ページ

最初のコメントを投稿しよう!

3人が本棚に入れています
本棚に追加