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ま、まさか、マクスウェルの魔女たちの仲間か?だが、その少女はむしろ不思議そうに俺にこう答えた。
「だって今、わたしを呼んだでしょ?」
「い、いや。君を呼んだ覚えはないが?」
「そう」
と言ってその少女はくるりと振り返り、相変わらず抑揚のない声で誰にともなく言った。
「間違いだったみたい。帰るよ、みんな」
「あいよ、お嬢……」
誰もいないはずの周りの空間から数人の、これは大人らしい男女の声が響く。するとその少女の前にぽっかり空間が開き、その向こうには真っ赤な花が咲き乱れる中に水車のある藁ぶき屋根の家が見えた。しかも、あれ?向こうは夕方?今は真夜中のはずじゃ? 腰を抜かしかけている俺にはもう目もくれず、その少女はその空間の穴を通って向こう側に消えていき、そのままその不思議な空間はすっと消えてしまった。
俺はその空間の穴があった辺りを手をブンブン振り回して探ってみたが、もう何もない。な、何だったんだ、今のは?夜の12時ちょうどに、どこかのサイトをクリックした事と何か関係が……
俺がおっかなびっくりで、その辺りの空間を手探りしているところへ桂木二尉が部屋に入って来た。
「あら、早太君、まだやってたの?」
「あ、二尉!今ここに……」
「何かあるの?」
「いや、何もないですよね。ううむ、何かの幻だったのか?」
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