第2章 史上最低の侵略

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 ちょうどその時、サッカーボールぐらいの大きさに小さくしてあったラミエルの例の赤い光の球体の中からピロピロという携帯の着信メロディみたいな音がした。この球体、最大数メートルからビー玉ぐらいまで自由自在に大きさを変えられるらしい。俺の部屋は狭いので、朝起きた時にラミエルに邪魔だから何とかならないかと言ったら、あっという間に小さくして見せた。考えてみればすごいテクノロジーだ。 「あっ、補給物資が届いたようです」  ラミエルはそう言うと球体に中に片手だけ突っ込んで、銀色の箱を取り出してきた。百科事典ぐらいの大きさの四角い箱で、その中には金が、そうこの世で最も高価な、早い話が金になる、あのまばゆい金属がぎっしり詰まっているのだ! 「よし!早速、これをお金に換えに行くわよ!」と麻耶が叫んだ。 「で、でもどうやって?」とこれは俺。  そりゃまあ、金を売るってことなんだろうが、日本銀行へでも行くのか?俺は日銀に知り合いもいないし、預金口座だって持ってないぞ。 「アメ横よ。」と麻耶はこともなげに答えた。 「へ?アメ横って、あの上野の?」  俺は半信半疑で聞き返す。 「正確にはアメ横を抜けた次の御徒町駅の周辺ね。あの辺には貴金属店がたくさんあるし、買い取りしてくれる店も多いわ。兄さん、確かデータ通信カード付のパソコンこっちに持ってきてるよね。あれ貸して」
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