第13章 1B64

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 その周辺にはSFアニメに出てきそうな超未来的なビルがところどころに立っていて、そして道路の先には高さ20メートルはあろうかという巨大なタワー。そしてそのタワーのてっぺんには直径10メートル近い、これまた巨大な銀色に輝く球体が乗っていた。  俺はラミエルたちに訊いてみた。 「あの球体は何だ?」  ラミエルも唖然とした表情で腕組みをしながら答えた。 「あれは……わたしにも分かりません。江戸の町の一角に未来都市……そして銀色の球体……」  サチエルも同じ姿勢でそれを眺めながらつぶやく。 「銀色の……球……」  ユミエルも、以下省略。 「ギン……タマ……」  そして三人はそろって腕組みをしたまま首を同じ方向に大きくかしげて「う~ん」と唸った。桂木二尉があわてて声をかけた。 「あ、いいのよ。あなたたちに分からない物が地球人の私たちに分かるはずないから」
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