第3章 女たちの大和

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 さて俺とラミエルはそれからが大忙しだった。まず近所の大きな書店へ行き、戦艦大和に関する本を探し回った。戦争の歴史や戦争文学の本はいくつか見つかったが、大和の性能なんてものを詳しく書いてある本なんて見つからない。  店員に聞くと、神田神保町という所にある古本屋街で探せば見つかるかも知れないという。そこで一旦アパートに戻り、自転車の荷台にラミエルを載せてその古本屋街へ行くことにした。  くどいようだが人に見られる危険があるので、彼女のあの便利な球体は使えない。お目当ての本が一体いくらするのかも見当がつかないので、電車代をけちって自転車でという事になったわけだ。  ラミエルにはこの原始的な人力の乗り物がよっぽど珍しかったらしく、走っている最中にあっちをきょろきょろ、こっちをきょろきょろしたので走りにくくてしょうがない。当然何度も荷台から転げ落ちそうになった。 「ああ、もう!走りにくくてしょうがないじゃないか。ちゃんと俺につかまってろ!」  とどやしつけて、ラミエルに両腕を俺の腹の辺りに回させてしがみつかせた。  途端に俺の背中に、なにやらプニュっと柔らかい物が当たっている感触が……おまけに何とも言えない甘いいい匂いが後ろから漂って来る。ううむ、宇宙人とは言え、女の子の感触と香り。  なんか余計に、今度はラミエルのせいではなく、自転車のバランスが悪くなってふらふら走行になってしまった。
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