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なんだ自分が特別なわけじゃないんだ。ほっとして私はため息をついた。そろそろ家に帰ろう。そっと席を立った。
「ただいまぁ」そう言って家に帰ったのがいいが、誰もいない。風が吹く。あれ、扉閉めたよね?どこから。勝手に足が動く。気がつくとあの扉の前にいた。風がここから抜けている?
「あれは夢だよね?」誰もいない中、私はなぜか訊ねてしまった。
「夢なわけあるか、ばーか」いきなり私の頭に声が響いた。驚いて、思わず身を引いた。
「だ、だれ?」
「誰でもいいだろう。それよりも、階段下りないのか?」慌てて前を見ると扉が閉まっている。
「いや、扉閉まってるし」
「はあ?お前ならあけられるはずだぜ?」なんかいらいらするなぁ。手を扉に近づけると蒼い紋章が現れ、消えた。ぽかんとしてしまった。
「早くおりろよ」
「わ、分かってるって」ゆっくり階段を下りていった。
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