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だから血を吐きそうな位に毎日必死に勉強して試験に受かって、晴れて生徒になる事を掴み取れたのがこのあたしなわけなんだけど━━━━━
「いくらなんでも広すぎるでしょおおぉぉぉぉっ!!」
へたりと座り込んであたしは盛大に叫んだ。
かえって来るのは建物に挟まれて反響した自分の声のみ。
……けっこう虚しいよ、これ。
事の発端は、授業の予習をしようと思ったのが始まりだった。
この学園はとにかくバカでかい。
“都市”とつくだけあって、施設がとても充実してるのだ。
普通の学校にはないものまでが完全装備で、庶民派のあたしは毎日理解が出来ない。
だいたい、どうして学校の中にエステサロンがあるのよ!
カフェテリアなんていくら私立とはいえ、1つあれば十分なのに3つってどんだけ無駄遣いしてんのよ…もっと他の有効的な事に使いなさいよ!
それに音楽室!合唱部とオーケストラ部と吹奏楽部と弦楽部があるから仕方ないとは思う…思うけど、体育館みたいなサイズの音楽室を作る必要ないでしょ!
校庭はまるでどっかの宮殿みたいにだだっ広いし、どうして学校にシネマドームやらゲームセンターやら遊ぶ施設まで完備してるのよ!
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