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「…動くなよ。」 お兄ちゃんは絵を描くとき厳しい口調になる。 そんなとこも好きな私はもう末期なんだとおもう。 「お前、ニヤニヤしすぎ。無表情つったろ。バカ。」 ほら、また冷たい視線。 ぞくぞくしちゃう。 休憩に入って、お兄ちゃんがホットミルクを持ってきてくれた。 「寒かった?大丈夫?」 ミルクを受け取って 「大丈夫。良いの書けそう?」 とキャンパスを覗くと、お兄ちゃんに遮られた。 「なんで。見せてよ。」 「良いの。ちゃんと出来てからで!」 ちょっと残念だったけど、お兄ちゃんが言うから、従う。
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