少女の悲しみ

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うっすらと、重たい瞼を開く。 今日は何日だろう…? カレンダーに目をやってみても、もう15日なのか14日なのかわからない。 むくりとベッドから起きて、少し考えてみる。 君がトラックに轢かれてしまったのは何日だったっけ。 私は何回助けようとしたっけ? ああ、わからない。 目に涙が溜まり、頬を伝う。 いつの間にか膝の上にいた猫を撫でながら私は呟いた。 「また…また、ダメだったよ。今度こそ守るから…」 ───だから、もうちょっと頑張ってね、ヒビヤ。
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