俺を中心に地球は回らぬっ！

決意表明

　おっと話がずれてしまった。今問題にすべきところはそこではない。問題なのは──俺より上の順位の──一位の点数だ。

　勘のいい人ならもう気付いているかもしれないが──満点である。

　五教科七科目、七百点中七百点。ケアレスミス無し、計算過程は完璧、授業でならっていない実力問題も正答。

　こんな点数、頑張ってどうにかなるレベルではない。

　しかもそれも今回だけではないのだ。

　去年の中間テストも期末テストも、長期休み明けテストも小テストも入学試験も、模試でさえ満点らしい。

　信じられないと言うよりもあり得ないと言う方が、よっぽど正しい反応だろう。

『裏金を使って──』やら『整った容姿を使って──』やら、黒い噂が流れてもおかしくないレベルである。

　実際、俺たちが一年生だった頃にはその噂で持ちきりだったのだが──

　それでも今、そんな噂が流れていないのはアイツが完璧超人だからだろう。

　勉強はもちろん、運動も容姿も、常人以上……いやそんなもんじゃない。究極的に絶対的に、全てが完璧なのだ。全教科満点でもおかしくないと思えてしまうほどに。

──っと、噂をすれば。