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「あっ、シンくんまた1位だ!」
「さすがですね」
「うわっ、また満点じゃない」
「……すごい」
「あははっ、たまたまだよ」
学年トップ、真中 心。そして、それを囲む五人の少女。
順位表を後ろから覗いていた俺の視界を遮るように、横から集団で現れた。
去年から──つまり俺たちが一年生だった頃から、この五人が一緒に居るところをよく見るので、もしかしたら中学時代からの付き合いなのかもしれない。昼食等もよく一緒にとっているようなので、それほど仲良しなメンバーなのだろう。
俺は順位表から目を離し、その集団をじっと見つめる。
類は友を呼ぶ、なんてよくいったもんだけどやっぱりそうなのだろう。見てるこっちが引け目を感じてしまうほどの存在感を醸し出していた。
真中を中心とした、威圧的なまでのアイツらの容姿の美しさは、周りの生徒にも影響を与えていた。
生徒たちは先ほどまで順位表を見て一喜一憂していたにも関わらず、アイツらが登場したことで視線はアイツらに釘付け。
羨望か嫉妬か、人によって異なる意味を孕んだ視線をぶつけていた。
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