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◇◆◇◆◇
「失礼しまーす」
間延びした声と共に部室の扉を開ける。
「遅いぞ」
入室早々怒られてしまった。
凛とした声。その声の発せられた方向を見ると、カタカタとノートパソコンをいじっている女生徒の姿が見えた。
相変わらず、綺麗な人だ。
一つに結い纏められた黒髪のポニーテールが、タイピングの度にゆらゆらと揺れ踊る。
光沢を持つそれは宝石の如く光り輝き、彼女の頭部を装飾している。
背筋はピンと伸ばされ、こちらには興味もないとでも言うかのように、一切画面から目を離さない。
黒縁の眼鏡が、余計に知的な印象を醸し出す。
止まることを知らない指を見ていると、やはりこの人も真中と負けず劣らず完璧超人なんだと感じた。
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