31人が本棚に入れています
本棚に追加
「一年間ありがとうね、マタキ。」
文系に進む友達に、そういわれて、ハッと胸を付かれる思いがしたのは、それなりに楽しかったからだろうなぁ。
「もー、やめてそういうの。紗夏らしくないし」
そんなふうなやりとりを終えて、私は発表されたクラスにいった。今日は、始業式。
私は理系に進んだ。
高一を振り返ってみると、勉強も生活もハンパだった気がする。成績も並、…恋愛は、興味ナシ。
何一つ、青春らしいことをしなかったかのように思えてならない。
クラスの座席表をみると、1番前だった。しかも教卓のすぐ真ん前。
担任がきた。いつも白衣をきてる、数学教師だった。
最初のコメントを投稿しよう!