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「ナニ、お前100点でもとってくれるの?(笑)」 ニヤニヤしながら矢久は目の前に座った。片手にはボールペン。 よく見ると、アタシと同じ4色ボールペン。…一緒だ…。 「あっねぇ、ソレ。…一緒!」 矢久の目の前にボールペンを出した。アタシは多分、…ニヤニヤしてたかも… 「…明日買い替えよ…」 「えー、なんで、買い替えちゃだめ!」 買い替えちゃったら、矢久と同じじゃなくなる。そんなのヤだ。 「ま、えーわ。どこ、みしてみ?」 また、顔が近い。…そりゃ、マンツーマンなんだから、近いのは当たり前なんだけど…。…緊張しちゃうもん。 「…アタシ、グラフ苦手で。とくにtanのグラフが…」 「…あー?ココは比較的簡単なんやけどなー…」 呆れながらも、アタシに教えてくれる矢久は、アタシにとって「尊敬」の対象でもあって、「恋愛感情」の対象でもある。  
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