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紫音「また怒らせちゃったかな。」
パクッ
紫音「これ美味しい。さすがグレートプリンね。」
パクッ
紫音「うぅん、美味しい……ん?」
紫音「翠ちゃん、何してるのかしら?」
翠は扉の隙間から私をジーと見つめていた。狙いは私が食べているプリンね。
翠「あ~、私も食べたかったのに。」
紫音「入って来て、貴女に渡す物があるの。」
翠「(はう)バレてた。」
紫音「当たり前よ。扉の隙間に人の視線があれば誰だってわかるわよ。」
翠「それで私に渡す物って何ですか?」
紫音「これを貴女にあげるわ。」
翠「これは…プリン。しかもグレートプリン、何で、じゃあ姉さんが食べてるプリンは…」
紫音「もちろん、貴女のプリンよ。」
翠「……えっ。」
紫音「冷蔵庫に隠してあった、プ・リ・ン。」
ゴツン
紫音「イッターイ!翠ちゃん酷い~。」
翠「酷いのは姉さんです。」
紫音「え~、何で?」
翠「わからないなら1つ聞きますけど。」
紫音「?」
翠「姉さん、私が来なかったら1人で全部食べてましたよね。」
紫音「うん、食べてた……じゃなくて、食べないよ。だってこれは、翠ちゃんと一緒に食べようって買って来た物なのよ。」
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