橘和美の夢

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 和美達が通う東防中は少し特殊で、ここでは銃器の扱い方も学んだりする。彼女達は拳銃どころかライフルすらも撃つことがあるのだ。しかし常に拳銃を携帯しているということではない。そもそも撃てるのは月に数回程度だ。性質としては防衛大学の下位組織に近い。  そういう環境で、そういった心得も叩き込まれるのだ。だいたいは上手くいかない。結果がこの様だ。和美は深呼吸をした。把握しろ。それは学校に言われなくても和美はわかっている。  画面の表示は相変わらずポルノ。冷静に見ると気持ち悪い。それはさて置き、和美は文字を発見した。本当は文字の方が大きく表示されていたのだが。 「空、読める?」 「無理」 「歌ってたじゃん」 「オリガは別」 ――――――  表示言語はロシア語であった。和美も何となくそんな気がしたが、ロシア語の歌(アニソンだが)も歌う空が断言した。  対処方法としては買った電気屋に行くのが一番確実なのだろう。しかしそんな時間もない。それに保証期限は切れているから金がかかる。いくらかかるかはわからないが、両親には頼み辛い。第一、和美のプライドが許さなかった。両親に頼るということが。開けばポルノのPCを持っていくことが。
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