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ウスバカゲロウは幻想的にふらふらと飛びかっていた。
私「ウスバ…カゲロウ…?」
猛「あぁ。」
私はしばらくそれに見とれていた…
猛「このカゲロウは今日一日の命なんだ。」
私「えっ!?」
猛「蝉は一週間この地上に出て必死に鳴き続けるが、カゲロウは、更に短い一日しかこの地上にはいないんだ…」
私「そうなんだ…」
猛「だから、必死に今日という日を生き、伴侶を見つける。だから…」
私はその先の言葉を遮った。
私「だから、私に生きろって言うんでしょ?」
猛「そうだ…」
私「そんな事分かってるわよ!でも…でも…それでも、死ななきゃいけない事だってあるのよ!」
私は走って車に乗り込みその場所から逃げ出した。
私「何も知らないくせに…」
泣きながらおじいちゃんの家に帰った。
私は泣き止むまで車にいた…
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