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二人して他愛ない話をしながら学校に向かう。
すると綺麗な栗色の長い尻尾をふりながら、歩く少年がやってきた。
「ねぇ、君達、野裏学園の生徒?」
僕は小さく頷いた。少年は僕をじぃ~っと見る。
そして鼻にかけたように小さく笑った。
「君、狐人間なんだ?……へぇ~僕以外にも獣人間が通ってるって聞いたけど、早速発見しちゃうなんて、この学園獣人間多いのかな」
楽しそうに、尻尾を華麗にふりながら、耳をピクピク動かして、目をクリクリさせながら少年は楽しそうに笑っている。
少年はこれっぽっちも、尻尾を隠す素振りもなく逆に自慢そうに長い尻尾を見せて言う。
「ねぇねぇオレみたいな猫いるのかなあ~オレ由緒正しい血統書付なんだぜ、綺麗な色だろ、尻尾だってこんなに長いしな………もしかして、君も獣人間?」
弌の顔を下から覗き込みながら少年が聞いてくる。
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