屋台のピンキリ話…第一弾

2/84
27人が本棚に入れています
本棚に追加
/84ページ
【第一章…屋台】 〓梅の浪花で産声上げて 度胸千両の江戸育ちってか…梅の花も咲いて 桜の蕾も 綻んで来た…屋台で飲むのも これからは 最高な季節に入って来た…〓 屋台の酒の、ほろ苦さってか…屋台のマスター…いや、屋台のマスター何て…屋台の店主か…いや、やっぱり、浅やんが良いか…浅谷やんは、夜に向けて、仕込みをしている…この浅やんの屋台には、多種多彩な人間が、集まって来る…夕方から夜中に懸けて…ピンからキリ迄の、者が集まって来る…このピンとは、花札やサイコロ、それに、麻雀の一の事を言う…中国語の数字、イーピンと言う…イー…リャン…サン…スー…ウー…リュウ…チー…パー…チュー…と一ピンから九ピン迄ある…このピンとは、初め…一番…頭…と言う意味に成る、早い話は…ピンからキリ迄って事は、初めから終り迄…最も優れた者から、最も劣った者が、何が良いのか…浅やんの屋台に、集まって来る…この屋台の常連客の中に〓花も蕾の若桜、五尺の命引っ下げてってか…右翼崩れの絹田太と言う男が居る…太と言う字の点を、右上持って行くと、犬と言う字に成る、
/84ページ

最初のコメントを投稿しよう!