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「クッソー…キルの奴め…」
ポケットに手を突っ込み、廊下を歩きながらぼやいているのはアルだ。
何でも彼はイタズラ心で、この軍の最年少発明家、ガオに大人の本を見せた。そして、その場面を過保護で有名なキルに見つかったのだった。
「あの時のキルの怖さはパなかったわ…」
現れたキルはまず、アルの手にしていた本を握り潰し、一言言った。
「出せ」
「なっ何を?」
分かっているが惚けてみる。すると、
「テメーの部屋全部燃やすぞ「ベットの下に全てあります」
キルの目がマジ過ぎて観念するしかなかった。
そしてアルの大切な夜のお供はキルにより全て塵と化した。
「確かにガオに見せたのはまずかったかも知れねぇけどいずれは見るもんじゃねぇか…」
などとブツブツ言いながら歩く。その時背後から声がした。
「キル伍長に何か恨みがあるようだね。アルフレッド二等兵」
勢い良く振り返ればそこには様々な事件の発端を作った張本人。クロム大佐がそこに居た。
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