小豆日記

2/9
前へ
/22ページ
次へ
○月×日 雨 なんだか知らないけど、河原で小豆洗っているうちに変なとこ着いた。 なんか着物着た、もっさりした毛の小っさい狐が出てきて、いきなり住むとこくれた。 家賃は?って聞いたけど、働きながらちょっとずつ返していけばいいっぽい。 帰り道聞いたら、此処は一度入るとなかなか出れへんねや、諦めや~って、すげえ軽く言われた。 まあ帰るっつっても家があるわけじゃねーし、なんか小豆育てる畑までくれるらしいし、いっか。 ぎりぎり寺子屋通てもらうとこやなあ。とか言われたけど、正直こんなとこまで来て勉強したくない。 だって小豆の世話とか小豆洗うのとか小豆数えるのとかで忙しいし。 泳ぎの練習とかあるかもだし。 泳げない奴に泳げとか、死ねって言ってるようなもんだよな。 あれ? 俺もう死んでたっけ? まあいいや。
/22ページ

最初のコメントを投稿しよう!

8人が本棚に入れています
本棚に追加