プロローグ

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私、紺野玲奈。 春から高校1年生。 私には誰にも言ってない秘密の時間がある +--+--+--+--+--+--+--+ 時計の長針が12に振れた。時計の短針は午前2時。 ベッドの上で窓の外を眺めながら毎日その時を待つ。 辺りは静まり返っていて町全体が眠っているみたい。 コートを羽織り、足音をたてないように玄関のドアをあけた。 もう3月なのにまだ肌寒いけど5月なんかよりずっといい。 3月は気持ちが軽くなるのはなぜだろう。 そんなことを考えながら玲奈はいつもの場所へ歩いた。 誰もいない深夜の公園。ここは住宅街ではないが治安も良く玲奈も安心していられる。 玲奈はブランコに乗って色々なことを考えるのが大好きだった。誰にも邪魔されず誰にも話しかけられない。そんな1人の秘密の時間はいつまでも続くはずだった。 そう、君が来るまでは…
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