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「おいおい、そんな顔すんなよ。」とラフな感じで言う少年。
「俺の名前は駿河 俊。よろしくな!」と彼はニッコリ笑いながら言った。
どうやら悪いやつじゃなさそうだということを口調から察した俺は、同じく自己紹介をする。
「俺は神崎 栞。よろしくな駿河。」とコチラもニッコリ笑って言ってみた。
すると彼は肘で軽く俺をつつきながら笑いながら返答する。
「俊で良いよ。俺ら、もうダチだろうが。」
こうして高校生活最初の友達が出来た俺と俊は、ついうかれてしまい迫ってきた男の存在に気付かなかった。
直後にゴンッ!!という鈍い音と共に頭にげんこつをうけた。
「「いっ…!?」」と同時に殴られた頭を抑える俺達。
俺達の前には握り拳を降りおろした張本人、赤城さんがいた。
「お前らなぁ…話はちゃんと聞いとけ。」
「いってーな!この暴力教師!」
それを聞いた赤城さんは眉をピクン…と動かしてから、ゴンッ!と再び俊の頭にゲンコツをお見舞いする。
それを防ぐ術もなく、もろにくらった俊は悲痛の叫びをあげている。
「じゃあ、バカ共が聞いてなかったからもう一度いうぞ。」と赤城さんが非常にめんどくさそうに言った。
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