第1章:少年

14/23
前へ
/371ページ
次へ
「さっき言ってた新入生歓迎会についての内容と注意事項が書いてある。まぁ、寮の部屋作りが終わってからでも良いから目を通しといてくれや。」 そして時計をチラリと確認する赤城さん。 俺も彼につられて、ついつい教室に設置されているシンプルデザインな丸時計を見てしまう。 時刻は11時をさしており、当初の入学式予定終了時間を軽く過ぎていた。 「時間か…うし!じゃあ、それぞれ充実した1年を過ごせるように頑張ってくれ。」 解散!といって、出席簿片手に教室を足早に去っていく赤城さん。 彼が教室を出たあと、教室内は一気にざわめき始め、それから1人2人と教室から去っていった。 「いやあ~、やっと終わったな栞。入学式なんて堅苦しくて仕方がなかったぜ。」 そういい両腕を上にあげ伸びをしている俊。 「確かにな。体育館でやってた校長の話からやる気失せた。」 まぁ、やる気が失せたっていうよりも単純に眠たくなったから寝てしまったというだけなんだけどね。
/371ページ

最初のコメントを投稿しよう!

739人が本棚に入れています
本棚に追加