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「どうするよ?俺らも寮に帰って部屋作りでもする?」
「それしかねえだろ。荷物だって、そろそろ届いてる時間だ。」
それもそうだな~、と首をグルリと数回回す俊。
その後、彼はポケットから自分の髪の色と同じ真っ赤な携帯を取り出し、俺にソレを向けてくる。
「?」
「まだメルアドとか交換してなかっただろ?同じクラスで、友達同士なんだ…連絡を頻繁にする可能性有りだろ。」
男同士で頻繁にメールや電話なんかするか?とか思いながらも俺もグレーのチェックのズボンから携帯を取り出し、俊の携帯に近付ける。
俗にいう赤外線通信というやつだ。
数秒後、俺の携帯の画面に俊のメルアドや電話番号が表示される。
俊も俺の番号をキチンと受け取れたらしく、携帯をカチカチと音を鳴らしながら電話帳に登録する為の操作を行っている。
「登録完了っと!」
「俺も登録した。」
俺は用が済んだ携帯を再びポケットの中に押し込む。
俊もそうしようとしたが、突然携帯から着信音が鳴り出したせいで、できなかった。
「ったく…誰だよ?」
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