第1章:少年

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2020年…人々は人間ではない存在が住む別世界、魔界の存在を知る。 2068年…つまりは現在。世界には“ゴブリン”や“巨人”等、様々な種類の魔族が進出し、人と共存し日々を送っている。 そんな平和な世界にある首都圏東京の近くに位置する場所、桜ヶ丘。 もっというならば、これから始まる物語の舞台である。 桜ヶ丘には全国に10校程度しか建てられていない特別な学校がある。 その名は“私立双妖高校"。 そこは魔族の進出によって世界に広まった特異な力“魔術"や、進歩した科学の力によって人為的に開発された魔術と同等の力“能力"を持った人材を育てる為の学校だ。 大概の学生は、そういう学校に進学をする。 よって、桜ヶ丘に住む少年。神崎 栞(かんざき しおり)もまた、この学校に進学を決めた。 受験のテストを合格点ギリギリで受かった彼は今日…つまりは入学式当日に全力で街を駆け抜けていた。 なぜならこの少年、不幸にも携帯のアラームをつけ忘れ、大寝坊。 よって、物語は遅刻街道まっしぐらな彼の不幸から幕を開けることになる…。
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