第1章:少年

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「嘘だろ!?」 よりによって、何で一番赤が長いココなんだよ!! 俺を止めた無慈悲な信号機は、この辺では有名な長時間信号機。 青も長ければ、赤も長いこの長時間信号機はドライバーや歩行者から嫌われている。なぜなら待ち時間にして約3分もかかるからだ。 「そんな…ふ、不幸すぎる…。」 俺は間に合わない事を悟り、その場に崩れ落ちる。 このまま、俺はダークネスな3年間を過ごすのか? 青春ど真ん中の高校生活を1人寂しく…。 「やっぱりソレは嫌だ!!」 俺は叫びと共に立ち上がり、最終手段を行使する。 「“鬼"を舐めるなよ、長時間信号機め!!」 俺は力を解放。 直後に青白い炎が俺の全身を包み込む。 「誰がダークネスな3年間を過ごすかぁぁっ!!」 そして俺は、学校に向かうために炎を噴射して空を飛ぶ。 …っていうか最初からこうすれば良かったのでは?と飛んでいるときに思ったというのは、ここだけの話である。
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