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「へぇ…まさか吸血鬼だとは思わなかったな。」
そう感嘆の声を漏らしたのは赤髪(襟足だけはオレンジ)ボーイの俊だ。
吸血鬼という存在は世界に5人しかいないと言われる貴重かつ驚異的な力を有する、ただでさえ強力な種族の鬼の上位種である。
そんな超貴重な存在を見て驚くのは仕方のないことだろう。
「詳しくは、半分は…だがな。」
そんな中で赤城は意味深な事を煙草を吸いながら言った。
「どういうことなんスか、赤城さん?」
「何だ…気になんのか駿河?」
赤城の確認にコクリと頷き1つで返事をする俊。
そんな彼に続くように桜庭や篠川も詳しく聞きたそうな反応を示していたのを見た赤城は、くわえていた煙草をポケットから取り出した携帯灰皿に落とし…それから、その重い口を開く。
「神崎はな…吸血鬼である父親と人間である母親との間に生まれた、異端な存在…つまりイレギュラーとして世界に名を知らしめているんだ。本人の意とは関係無しにな…。」
それを聞いて更に驚く篠川と桜庭。
俊に至ってはソレを聞いて何やら考え事をしているらしく、それ以降の赤城の話など耳に入っていないといった様子だった。
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