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「暇なんすね先生も。」とラフな感じで話す俊。
そうか?と、あくび混じりに返してくる赤城。今日、初めて会ったとは思えないぐらい親しげに話す二人。
「そういや~…お前の隣の席ってコイツだったっけか?」と名簿に貼ってある小さな証明写真を見せる赤城。
俊はチラッと見て「あぁ、そうっすよ。汗だくで遅刻ギリギリで入ってきた奴ですよね。」と伸びをしながら気だるそうに話す俊。
そうか…と言うなり赤城は俊に突然「お前、アイツと良い友達になるな。」と呟いた。
……はぃ?とキョトンとした顔に似合う間抜けな声で呟いた。
「なんでかって、顔してんな。」赤城は俊の気持ちを察したように言った。
そして自信満々に、こう付け加えた。
「俺の10年で培った勘だよ。」と。
そんな件の少年はというと、「かーくー。ムニャムニャ…。」と気持ち良さそうに寝ていたというのはここだけの話である。
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