二章・黒いヒト

22/27
前へ
/132ページ
次へ
  「そっか、そういえばまだ、光16になってないし」 「そうそう」 「法的に結婚出来る年令じゃないもんね」 「そうそう」 「私ってば勘違いしちゃって……ごめんね?」 「いえいえ」  解っていただければいいんですよ、お姉様。  美咲は了解、と言わんばかりに、両手を胸の前で打合せた。 「ってことは、一先ず婚約、って形になるんだよね」  ………………………………は? 「いやぁー、早とちり早とちり。そうだよね、年令からして、今は婚約っていうのが妥当だよね」  うんうん、としきりに納得する美咲。  何ですか、その、「いいのいいの、私には全て解ってるのよ」みたいな態度は。  あの、どうしましょうこの人。  
/132ページ

最初のコメントを投稿しよう!

2818人が本棚に入れています
本棚に追加