7人が本棚に入れています
本棚に追加
「何してんの?滝朱河。」
「呉島くん…。」
夜の10時、俺はバイト帰り。
いつもは通らないけど今日は気分で通った道。そこで、滝朱河リリアはわかりやすくナンパされていた。
「あっ、ありがとう。」
滝朱河は何度ありがとうと言ったことか。あいつ、自分がモテるとかかわいいとか自覚してないらしい。
天然?それとも計算?
ただ、俺のあげた夏みかんジュースを飲む姿は計算には見えなかった。
入学式に感じた相性の悪さ、ちょっと決めつけすぎたかもな。
駅まで2人並んで歩く。ちょっと振り返ると目があって、あいつははにかみながら笑う。
男子たちが好きになるのも分かる気がする。
なんて考えていたら、駅に着いた。
「また明日ね。」
「あぁ、また明日。」
最初のコメントを投稿しよう!