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「おはよう、彩乃。」
「おはよー、リリア。」
「やっぱり彩乃の言うことは正しかったよ。」
「でしょ?
で、何のこと?」
「ううん、何でもない。」
昨日、ナンパされたなんて言ったら、彩乃に怒られそうだから内緒にすることにした。
その時、教室のドアの方から声がした。
「ぉはよー橙夏。」
「ぉはよ。」
私は勇気を振り絞って、ドアの方へと向かった。
そして
「くっ呉島くん…おはよっ。」
「あっ、おはよ、滝朱河。」
「おいっ橙夏っ、何でリリアちゃんとあいさつしてんだよっ!」
「何でって…クラスメイトなんだからあいさつくらいするだろ?」
「リリアちゃんにはみんなあいさつ出来ないのに…
それにあいさつされるなんてうらやましいぞっ!」
「何であいさつができないんだよ?」
「何でって…。」
「あいさつくらいすればいいだろ?」
「くっそー…
よしっ…
りっリリアちゃんっ、おっおはようっ!」
「おはよう、中島くん。」
「なっ名前…おっ覚えて…!?」
「覚えてるよ?中島蒼以くんでしょ?」
「やっやったぁぁぁぁぁぁっ!」
「名前覚えてもらってるくらいで何でそんなに喜んでるんだよ?」
「ふんっ、橙夏にはこのありがたみが分かんないだろーな。」
「分かんねぇ。」
「はぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ…。」
「何でため息つかれなきゃいけないんだよ?」
「お前に呆れてるから。」
「何でだよ?」
「あはっ。」
「ん!?何で笑ったんだ?滝朱河。」
「面白いなぁと思って。」
「そうかぁ?」
「うん。」
「リリアちゃんが笑ったぁぁぁぁぁっ!」
「またかよ?」
「あははっ。」
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