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残された私と呉島くんは、小さくなって彩乃の後ろを歩く中島くんを見て、顔を見合わせて笑った。
「あいつ、小っせぇな。」
「本当だね!」
「高村は怖くないのにな。」
「えっ!?」
「高村って怖いか?」
「うっううん、怖くないよ。」
「だよな。」
彩乃と呉島くん…面識あったんだ…。
ちょっと驚いた。
彩乃はなんとなく怖そうなイメージがあるから、中島くんの反応は間違ってない。
でも、普通は話してみないと分からない彩乃のことを怖くないって言った呉島くんは話したことがあるってこと。
「あぁ、そっか。俺、高村と同じ中学出身なんだ、だから。」
「えっ、あ、そうなんだ。」
「そう、あいつ中学のときから全く変わってないからさ。」
「そっか、じゃあ友達…なんだ。」
「まぁね、って俺たちは友達じゃないわけ?」
「えっ…!?」
「この前までは、話したことなかったし、ただのクラスメイトって感じだったけど…今はこんな風に話してるわけだし…友達じゃないの?」
「友達になって…くれるの?」
「嫌ならいいけど…。」
「ううん、嫌じゃない!友達、よろしくお願いしますっ!」
「あっ、うん、よろしく。」
友達…いい響きだな…。
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