友達のオレンジ

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私はママ特製のアップルパイを食べ終わると、自分の部屋に向かった。 ベッドの上に寝転がって、バックの中から携帯を取り出す。 「いきなりメールしたら変かな…?用もないのに…。」 別れ際に交換したメールアドレス。 電話帳に登録された、"呉島橙夏"という名前を見るだけでドキドキしてくる。 「とりあえず…。」 送るかどうかは別として、とりあえず文章だけ作成しておくことにした。 『滝朱河リリアです。ふつつか者ですが、よろしくお願いします。今日はありがとうございました。たくさん話せて嬉しかったです。』 「ってキャーっ!恥ずかしいっ!あり得ない!削除さくじ…」 「リリアー?入るわよー?」 「きゃあっ! ってあーっ!」 「どうしたの?」 「送っちゃった…メール…。」
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