曖昧なプロポーズ

8/14
前へ
/31ページ
次へ
「最近、新人のバイトが次々と来てさ。仕事を覚えてもらうまで大変だよ」 大変だよと言ってる割には、嬉しそうな表情の陽太。 「陽太が指導してるの?」 「そう。教えるのも楽じゃないね」 「でも陽太、喜んでるように見える」 「そう? 俺はいつもこんな感じだと思うけど」 確かに陽太は今までも明るかった。 フリーターという立場や仕事内容について、悩んだり苦しんでいる姿を見せたことはない。 だけど今までの明るさや大らかさと違って、どこか浮かれているようにも見えたのだ。
/31ページ

最初のコメントを投稿しよう!

2653人が本棚に入れています
本棚に追加