曖昧なプロポーズ

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陽太はそんな千香を見ながら呆気に取られる。 「慌てて食べなくても大丈夫だよ。まだ時間はたっぷりあるし」 陽太の言葉が耳に入らないのか、千香は食べるペースを落とさない。 とうとう最後の一口まで食べ切った。 「ごちそうさま。美味しかったわ」 千香は作り笑顔で言い、陽太は困った顔で水を飲んだ。 食後のコーヒーが置かれ、食べ終えた皿は片付けられる。 テーブルがさっぱりした途端、千香は単刀直入に尋ねた。 「陽太は私と結婚する気ある?」
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