第三章:ヴァンパイア様

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「わかったよ。そのかわり水は流すな。俺が原因で人様に迷惑をかけるのは忍びない」 ヴァンパイア様、見た目に反して気を遣うタイプなのね…… 「では教えてくださるのですか!?」 「……しょうがないからな」 ふぅ、とため息をつくヴァンパイア様。 「表向きにはヴァンパイアのコスプレで接客するヴァンパイアカフェなんだよ……」 !! 「し…知ってます!知ってます! わりと、ここからも近い路地裏にあるところですよね!?」 「なんだよ。知ってるのか。知ってたら来た事ありそうだから、知らないかと思った」 「知らないわけないです!ネットのクチコミでも評判はいいですから……」 「でもまだ来た事はないと?」 「あ……あの、まだ引っ越してきたばかりなのもあるんですけど……。あの、club vampireってご存知ですか……?」 「知ってるけど。隣の駅の繁華街にあるホストクラブだろ?」 ……ヴァンパイア様も知っているのか。
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