第三章:ヴァンパイア様

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「……ヴァンパイアカフェ、な。店員全員が本物なんだよ」 え…… 「ほ、ほ、本物、ですか?」 やばいやばいやばいやばい 心臓ばくばくしてきた 「あぁ。オーナーもだし、俺以外のやつらも全員」 「ヴァ……ヴァンパイア大集合ですかっ!?」 「……ヴァンパイア同士のほうがやりやすいんだよ。 客にはヴァンパイアを演じてることにすれば、ボロが出てもごまかせるし、むしろ喜ぶ」 そりゃあ喜ぶでしょうがよ!!! あぁぁぁぁヴァンパイア様のボロって! ボロが出たとこが見てみたい!! 「つーか今まさに仕事中だったのに召喚されたんだけど。 なんか身体がおかしい感じがしてすぐ客の目のつかないとこに行ったから良かったものの。 さすがに急に目の前から消えたら誤魔化せないからな」 仕事中!! あぁ、みてみたい! みてみたいけど…… 「仕事中……だったのですね。 知らなかったとはいえ、お邪魔してしまいました。 申し訳ございません」 さすがに自分の都合でいきなり呼びつけてしまい、申し訳なく思った。
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