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「酷いアルナ…、その餓鬼はまだ村に居るアルカ?」
「……えぇ、居るらしいですよ。
私はその鬼が憎くて堪らないんですよ。」
磯村はチラリと俺を見た。
「銀さんっ、その鬼退治した方がよくないですか?」
「そうアル!!ね、銀ちゃん!!」
二人は不意に俺に顔を向ける。
「…………。」
俺は何も答えなかった。
否、答えられなかったんだ。
「…まぁまぁ、居るか分からないんですから…。
ねぇ、坂田さん?」
────っ!!
「……あ、あぁ。」
この女、俺をあの村に連れて来させようと…?
九割五分だ…。
「銀さん、大丈夫ですか?」
「様子がおかしいアルヨ?」
様子がおかしい…?
当たり前だろうが…。
胸糞わりぃな…、磯村はるかだっけあの女。
気味わりぃな…。
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