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大地は荒れはて
海は強と共に渦を巻き波は荒れ
空は豪雨と、共に雷をましていた。
波風に打たれ一人剣を握りしめ
顔を空へ向けたまま、ただ、呆然と立ち尽くし、雨に濡れた髪が顔を隠しているが体型と、髪の長さから見るに、それなりのいい男だったと推測される。
やがて灰色の空を見るのをやめ、うつむき、男は全身の力が抜ける様に倒れこんだ。
「すまない…ひみこ…」
そう言いながら男は安らかな眠りに落ちた。
目の前にある八つの首を残して。
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