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突然、息せききって走り込む30女。
今まさに書店に入ろうとしていた『彼』。
「待って!」
声のした方を見て足を止める『彼』。
『ハァ…ハァ…』
久々のダッシュですぐには声が出ないあたし。
きょとんとしている『彼』を前にして、息を整える…
ふと…今さらながらノープランの行動だったことに気付く。
(ど!どうしよう…これからどうする??
…人違いでしたって言えば今なら間に合うかも…)
どこまでも意気地なしがあたしを誘導する。
書店の看板の灯りが彼のカバンの影を作っている。
だめだ…
顔を、あげられない…
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