ココロガワリ

7/17

0人が本棚に入れています
本棚に追加
/21ページ
     医師の物語 私は、安崎透弥の病室の前にいた。そこで一息ついてから、中に入り彼の様子を見た。意識は戻ったと聞いたが、体は仰向けになった状態のままであった。 私は、彼がまだ体が動かせない状態であることを推測した。しかし、それ以外に別段変わったところは見当たらない。そこで、近くにいた看護師に話を聞いた。 「患者の様子がおかしいと聞いたが?」 「あ、はい。意識を取り戻したことに気付いたので、彼女が、透弥君に向かって名前を呼びましたが、反応せず、もう一度呼ぶと、違う名前を言ったそうです」 「なるほど……確認しよう」  彼にそう言って、私は透弥の様子を見るため、彼に近づいた。
/21ページ

最初のコメントを投稿しよう!

0人が本棚に入れています
本棚に追加